不妊症は遺伝する?

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仮に五つ子が誕生した場合、「だれが五人もつくってくれと頼んだ!」などと、妊婦の家族から医者が恨まれることにもなりかねない。
「そりゃそうですねえ、そのうち食糧難時代もくるというし:::、生活の面倒みんならん主人にしたら、考えてみると、大変なことになりますなあ」
L代さんの無邪気な表情が、一瞬、暗くなったようにみえた。

「代理ママからベビー誕生」というアメリカでの話が昨秋、新聞紙上をにぎわした。
子どものできない妻に代わって腹を貸してくれる女性を新聞広告で募集し、夫の精子をその子宮に送りこんで人工授精させ、妊娠・分娩までやってもらうという仕組み。
俗に〃借り腹(ばら) ″〃ホストマザー″などとも言う。
「いっそ、うちもアレでやってもらおうかしら」
私のところへ長期間かよっているB子さんが、ひとり言めいた口調でそう言ったのは、新聞で話題になっているころだった。
ご主人には、なんの異常もない。B子さんの卵管が詰まっているのが子どものできない原因とわかった。あとは手術しかないのだが、B子さんは決心がつきかねている。
そんな状態のときに、ふと洩らした言葉だった。
「とんでもない。バカな考えはおよしなさい」
私は即座にたしなめた。

B子さんの思いつめた気持ちは、わからぬでもない。ワラにもすがる想い。あれこれと迷い悩み、心が揺れているのだろう。
B子さんは、心の迷いを恥じる表情になった。やっぱり〃日本の母″である。

出典:結婚相談所 選び方